「年会費を払ってプライオリティパス付きのカードを持ったのに、急に利用回数が制限された」——2025年から2026年にかけて、こうした”改悪”が各カードで相次いでいます。この記事では、主要クレジットカードのプライオリティパスの最新の利用回数・制限内容を一覧でまとめ、これから選ぶならどうすべきかを解説します。情報は2026年6月時点の各社発表をもとにしています。
この記事はこんな悩みを解決します
- ✓ 持っているカードのプライオリティパスが改悪されたか知りたい
- ✓ ラウンジ目的でカードを選ぶ基準が変わってしまった
読み終える頃には、カード別の最新回数制限と改悪後の賢い選び方がわかります。
先に結論
- プライオリティパスは多くのカードで回数制限化が進行中
- 楽天プレミアム=年5回など、カード別の最新条件を確認してから選ぶ
- ラウンジ目的なら「今も無制限のカード」は最上位クラスに限られる
プライオリティパスとは
プライオリティパスは、世界1,300カ所以上の空港ラウンジを利用できる会員制サービスです。単体で申し込むと最上位のプレステージ会員は年会費469ドル(約7万円)かかりますが、一部のゴールド・プラチナカードに付帯特典として無料で付いてきます。搭乗前にドリンクや食事を楽しめるラウンジを使えることが、年会費を払ってでもカードを持つ理由になっていました。
なぜプライオリティパスの改悪が相次いでいるのか
背景には、コロナ後の旅行需要の急回復によるラウンジの混雑と、カード会社がプライオリティパス運営会社に支払うコストの増加があります。利用者が増えるほどカード会社の負担も増えるため、各社が「無制限」から「回数制限」へと方針を切り替えているのが実情です。特に2025年以降、この動きが加速しており、年単位で条件が変わるケースも珍しくなくなりました。一度付いた特典がずっと続くとは限らない前提で付き合う必要があります。
【カード別】プライオリティパスの利用回数・改悪まとめ
楽天プレミアムカード(年5回に制限)
楽天プレミアムカードは2025年1月から、プライオリティパスの無料利用が年5回までに変更されました。以前は回数無制限だったため、影響を受けた利用者は少なくありません。6回目以降は1回あたりの料金がかかります。年会費11,000円のコスパの良さが魅力でしたが、ラウンジ目的の場合は利用頻度を確認しておく必要があります。詳しくは楽天プレミアムカード完全ガイドをご覧ください。
apollostation THE PLATINUM(年30回→2026年8月から年5回)
apollostation THE PLATINUMは、2025年11月の改定で無制限から年30回に制限され、さらに2026年8月3日18時からは年5回まで縮小されます(6回目以降はUS35ドル/回・8月3日時点でそれまでの利用回数はリセット)。短期間で連続して回数が減らされている点に注意が必要です。なお出光カードの公式案内によれば、利用できる施設の範囲は変更なしで、飲食・サービス施設も無料回数の範囲内なら引き続き利用できます。回数は減りますが「レストランが使えなくなる」わけではありません。一方で年会費22,000円・年間300万円利用で翌年無料・ポイント還元率1.2%という基本性能は高く、ガソリン割引と合わせて使う方には依然として価値があります。詳しくはapollostation THE PLATINUM完全ガイドへ。
あわせて、カード型(プラスチック)のプライオリティ・パス会員証が2026年7月31日23時頃で終了します(当初予定の10月31日から前倒し)。8月1日以降はプライオリティ・パスアプリのデジタル会員証のみの利用となるため、カード型を使っている方は早めにアプリの登録を済ませておきましょう。デジタル会員証は申し込み後すぐ発行されるため、移行自体の手間は大きくありません。
UCプラチナカード(年6回まで無料)
UCプラチナカードは年6回までプライオリティパスのラウンジを無料で利用できます。2025年4月からは国内では「ラウンジ」施設のみが対象となり、お食事・ご休憩施設は無料対象外になりました。年会費16,500円とプラチナカードの中では手頃で、年に数回の海外渡航がある方には十分な回数です。詳しくはUCプラチナカード完全ガイドをご覧ください。
三井住友カード プラチナ(デジタル化・同伴者値上げ)
三井住友カード プラチナでは、2025年4月からプライオリティパスがデジタル会員証へ移行し、同伴者の利用料金が29米ドルから35米ドルに値上げされました。国内はラウンジのみの利用となり、海外は従来どおりラウンジ・レストラン・リフレッシュ施設が利用できます。
セゾンゴールド系(2025年11月でプライオリティパス終了)
一部のセゾンゴールドカードで発行できていたプライオリティパスは、2025年11月30日をもって終了となりました。以降はスタンダード会員としての発行に切り替わり、ラウンジ利用ごとに35米ドルの料金がかかります。ゴールドカードでプライオリティパスを使っていた方は、上位カードへの切り替えを検討する必要があります。
見落としがちな改悪:国内空港レストランは多くのカードで利用不可に
プライオリティパスは、日本では空港の提携レストランでも使えるのが魅力でした。ところがカード発行会社ごとに国内レストランの利用が次々と終了しており(ラウンジのみに変更)、そもそもレストランが使えないカードが大半になっています。後述する「3時間ルール」より前に、まずは自分のカードでレストランが使えるかどうかを確認する必要があります。
- アメックス発行カード:2019年8月〜 国内レストラン利用不可
- 三菱UFJカード:2024年10月〜 全空港のレストラン利用不可
- JCB発行カード:2024年10月〜 国内レストラン利用不可
- 楽天カード(楽天プレミアム含む):2025年1月〜 ラウンジのみ
- 三井住友カード(プラチナ含む):2025年4月〜 国内レストラン利用不可
- ダイナースクラブ:2025年4月〜 国内レストラン利用不可
- UCプラチナ:2025年4月〜 国内レストラン利用不可
一方、セゾンプラチナ系・apollostation THE PLATINUM・エポスプラチナ・ラグジュアリーカードなど一部のカードでは、引き続き国内レストランを利用できます。ただしこれらのカードでも、2025年8月1日から「出発便の3時間以内(出発3時間前を切った時点)に搭乗券を提示した場合のみ利用可」というルールが追加され、到着後の利用はできなくなりました。レストラン目的なら、まだ使えるカードを選んだうえで、この3時間ルールも踏まえて利用することになります。
【筆者の体験】プライオリティパスを実際に使って感じた「回数制限」の重さ
私自身、プライオリティパスが付くプラチナカード(apollostationのプラチナカード)を持ち、海外出張のたびにラウンジを利用してきました。ポーランドへの出張で2回、韓国で2回、シンガポールで2回——数えてみると、この数年で6回ほど使っています。長時間のフライトの前に、静かな場所で食事やドリンクをとってから搭乗できるのは、想像以上にありがたいものでした。
一方で、よく「改悪」として大きく取り上げられる国内空港レストランの廃止については、正直なところ私はそこまで痛手に感じませんでした。というのも、レストランを使えるカードでも対象の店舗はもともと数が少なく、よほど狙って行かないと使う機会自体が少なかったからです。「レストランが廃止された」という見出しほどには、実際の使い勝手は変わっていないというのが、持っていた側の実感です。
むしろ私が本当に効いたと感じたのは、利用回数の制限のほうです。これまでは「空港に着いたらとりあえずラウンジへ」という気軽さがありました。ところが回数に上限がつくと、ラウンジの前で「ここで1回使ってしまっていいのか、それとも次の便まで取っておくべきか」と、毎回ためらうようになります。この”回数を気にしながら使う感覚”こそが、プライオリティパスの一番の価値だった「気兼ねなく使える安心感」を静かに奪っていく——これが、実際に制限を経験してみて分かったことでした。
だからこそ、これから選ぶなら「無制限かどうか」だけでなく「自分は年に何回ラウンジを使うのか」を先に見積もっておくことが大切です。次に、改悪後でもプライオリティパスを活かす具体的な方法を見ていきましょう。
改悪後でもプライオリティパスを活かすには
回数制限が進む中でも、プライオリティパスを賢く使う方法はあります。
- 海外渡航に絞って使う:国内施設が制限されたため、海外旅行・出張時に集中して使うほうが恩恵が大きい
- 家族会員の枠を活用する:カードによっては本会員と家族会員でそれぞれ回数枠が付与される
- 年間の渡航回数で選ぶ:年5回程度の制限でも、渡航がそれ以下なら十分まかなえる
なお、国内移動が中心の方は、プライオリティパスにこだわらず年会費無料で空港ラウンジを使う方法も選択肢になります。年会費無料のゴールドカードに付帯する国内カードラウンジは、今回のような回数制限の改悪を受けません。
今プライオリティパス目的でカードを選ぶなら
選び方としては、年間の海外渡航回数を基準に考えるのが現実的です。年5回以内の渡航であれば、年会費の手頃なUCプラチナカード(年6回)や楽天プレミアムカードでも足りる計算になります。一方、回数を気にせず使いたい場合は、回数無制限を維持している上位のプラチナカードを検討する価値があります。ただし改定は今後も続く可能性があるため、申し込み前に必ず最新の利用条件を公式サイトで確認することをおすすめします。
海外旅行向けのカード選びは海外旅行に強いクレジットカード、ゴールドカードの選び方はゴールドカードを実質無料で持つ方法もあわせてご覧ください。
回数制限に振り回されたくない方の現実解としては、年会費16,500円でプライオリティパスを使えるUCプラチナカードがコスパの一つの答えです(詳細条件は完全ガイドで解説しています)。楽天経済圏の方は楽天プレミアムカードも回数制限つきながら候補になります。
よくある質問
Q. 回数を超えてプライオリティパスを使うとどうなりますか?
A. 無料回数を超えても利用は可能で、1回あたりの料金(多くのカードで35米ドル前後)を支払えば引き続きラウンジを使えます。完全に使えなくなるわけではありません。
Q. プライオリティパスとカード付帯の空港ラウンジは違いますか?
A. 異なります。ゴールドカードに付帯する「国内主要空港のカードラウンジ」は、プライオリティパスとは別の無料サービスで、回数制限の影響を受けません。国内移動が中心の方は、プライオリティパスより国内ラウンジ特典で十分な場合もあります。
Q. 今後も改悪は続きますか?
A. ラウンジ混雑とコスト増という背景は続いているため、さらなる回数制限や料金変更が起こる可能性はあります。カードを選ぶ際は、現時点の条件だけでなく「改定が起こり得る」前提で、ほかの特典も含めて総合的に判断するのが安全です。
Q. プライオリティパスのカード型会員証はいつまで使えますか?
A. 出光系カード(apollostation)の場合は2026年7月31日までで、8月1日以降はプライオリティ・パスアプリのデジタル会員証のみになります。他の発行会社もデジタル会員証への移行が進んでいるため、カード型を使っている方は自分のカード会社の案内を確認し、早めにアプリの登録を済ませておくと安心です。
Q. プライオリティパスのレストラン特典は廃止されたのですか?
A. カードの発行会社によります。アメックス発行カード・三菱UFJカード・JCB発行カード・楽天カード・三井住友カード・ダイナースクラブ・UCプラチナなど主要カードでは、国内レストランの利用がすでに廃止されラウンジのみの利用に変わっています。一方でセゾンプラチナ系・apollostation THE PLATINUM・エポスプラチナ・ラグジュアリーカードでは引き続きレストラン特典を利用でき、2025年8月からは「出発3時間以内の搭乗券提示」が条件として新たに追加されています。自分のカードがどちらに該当するかは、上の一覧表で確認してください。
解約・乗り換えを検討すべきケース
プライオリティパス目的で年会費を払って入会したカードは、回数制限の改悪で「元が取れない」状態になっていないか見直すタイミングです。次に当てはまるなら、解約や乗り換えを検討する価値があります。
- 年間の渡航回数が、付帯する無料回数より少ない
- 国内移動が中心で、制限された国内施設しか使っていなかった
- ラウンジ以外の特典をほとんど使っておらず、年会費の元が取れない
解約はタイミングを誤ると、年会費の二重払いやポイント失効につながることもあります。損しない手順はクレジットカードの解約タイミング【2026年版】で解説しています。
改悪に強い乗り換え先と、そのメリット
「ラウンジのために高い年会費を払い続ける」必要は、必ずしもありません。使い方しだいで、次の選択肢のほうが満足度が高くなります。
- 国内移動が中心の人:回数制限の影響を受けない年会費無料で持てるゴールドカードの国内ラウンジで足りることが多い
- 渡航回数が付帯枠に収まる人:年数回なら、年会費の手頃なカードのプライオリティパス枠で十分まかなえる
- ラウンジ特典の優先度が低い人:年会費無料・高還元のカードに乗り換え、浮いた年会費を旅行費に回すほうが合理的
共通するのは年会費の負担を抑えつつ、自分の渡航頻度に見合った使い方に整えるという考え方です。自分のスタイルに合うカードは2026年おすすめクレジットカードランキングから探せます。
【2026年最新】主要カード プライオリティパス条件一覧表
各カードの最新条件をまとめました。カード選びの際はこの表を参考に、自分の渡航頻度と照らし合わせてください。
| カード名 | 年会費 | PP無料回数 | 国内レストラン | 同伴者料金 |
|---|---|---|---|---|
| 楽天プレミアムカード | 11,000円 | 年5回 | 不可(2025年1月〜) | 35USD/回 |
| UCプラチナカード | 16,500円 | 年6回 | 不可(2025年4月〜) | 35USD/回 |
| apollostation THE PLATINUM | 22,000円 | 年5回(2026年8月〜) | 可(無料回数にカウント) | 35USD/回 |
| 三井住友カード プラチナ | 55,000円 | 無制限 | 不可(2025年4月〜) | 35USD/回 |
| セゾンプラチナ系 | 22,000円〜 | 無制限 | 可(要搭乗3時間以内) | 35USD/回 |
| JCBプラチナ | 27,500円 | 無制限 | 不可(2024年10月〜) | 35USD/回 |
| ダイナースクラブカード | 24,200円〜 | 無制限 | 不可(2025年4月〜) | 35USD/回 |
※情報は2026年6月時点。改定が続いているため、申し込み前に必ず各社公式サイトで最新条件を確認してください。
プライオリティパスが必要ない人の代替選択肢
「空港ラウンジは使いたいが、プライオリティパス付きカードの高い年会費は払いたくない」という方には、国内カードラウンジを活用する方法があります。
国内移動中心の方:ゴールドカードの国内ラウンジで十分
三井住友カードゴールド(NL)・エポスゴールド・楽天ゴールドカードなど、年会費数千円〜無料のゴールドカードには国内主要空港のカードラウンジが無料で使えます。プライオリティパスとは異なりますが、国内50空港以上のラウンジで飲み物・Wi-Fiが無料で使えるため、国内移動が中心の方には十分です。この改悪の波をまったく受けません。
年会費無料でラウンジが使えるカードは年会費無料で空港ラウンジを使う方法【2026年版】でまとめています。
年1〜2回の海外渡航:楽天プレミアムカードの年5回枠で対応可能
年に1〜2回の海外旅行なら、楽天プレミアムカード(年5回)の無料枠で十分まかなえます。年会費11,000円で、楽天市場でのSPU優遇(+4倍)・楽天トラベルの特典なども付いてくるため、ラウンジ以外の恩恵も大きい1枚です。
年会費を徹底的に抑えたい方:エポスゴールド(招待経由で無料)
エポスゴールドカードは国内主要空港ラウンジが年会費無料で使え、インビテーション(招待)経由で取得すれば年会費も永年無料です。プライオリティパスは付きませんが、国内移動なら十分な選択肢です。招待の条件と攻略法はエポスゴールド招待の条件【2026年】でまとめています。
Q. 同伴者をラウンジに連れていく場合も無料回数に含まれますか?
A. 多くのカードでは、同伴者の利用分は無料回数に含まれず、1名35米ドル前後の料金が別途かかります。「年5回の無料枠=本会員5回分」が基本で、同伴者は無料枠に関係なく有料です。一部の最上位カードでは同伴者も無料の場合があるため、事前に規約を確認してください。
Q. プライオリティパスで使えるラウンジを事前に調べるには?
A. プライオリティパス公式サイト(prioritypass.com)のラウンジ検索で、空港名・ターミナルで絞り込んで確認できます。ただし国内施設は「カードの種類によって利用可否が異なる」ため、ラウンジ一覧に表示されていても自分のカードで使えない場合があります。カード発行会社の公式案内と合わせて確認するのが確実です。
まとめ:回数制限を前提に、渡航頻度で選ぶ時代に
プライオリティパスは「無制限で使い放題」の時代から、「年数回の枠を賢く使う」時代へと移行しています。楽天プレミアム(年5回)、UCプラチナ(年6回)、apollostation THE PLATINUM(年30回→2026年8月から年5回)など、カードごとに条件が大きく異なります。大切なのは、自分の年間渡航回数に対して回数が足りるか、そしてラウンジ以外の特典も含めて年会費に見合うかを見極めることです。改定が続く今だからこそ、申し込み前の最新情報の確認を忘れないようにしましょう。
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